グリストラップの清掃方法は?飲食店でできる掃除の手順をわかりやすく解説

清掃方法・道具
[広告] 当サイトはアフィリエイト広告を利用しています。

飲食店のグリストラップを掃除するとき、「バスケットのゴミを捨てるだけでいいの?」「水面に浮いている油はどうする?」「底にたまった汚れまで取ったほうがいい?」と迷うことがありますよね。

グリストラップは、厨房排水から食材くずや油脂などを分離して受け止める設備です。そのため、バスケットだけではなく、水面に浮いた油脂や底にたまった汚れも確認する必要があります。

基本的には、食材くずを取り除く→浮いた油脂を回収する→底にたまった汚れを取り除く→必要な部分を清掃するという順番で進めると分かりやすいです。

この記事では、飲食店でグリストラップを管理する方に向けて、自分たちでできる基本的な清掃方法を順番に解説します。

グリストラップ清掃はどこまで自分でできる?

グリストラップの清掃というと、すべて専門業者に任せるイメージがあるかもしれません。

しかし、バスケットにたまった食材くずを取り除いたり、水面に浮いた油脂を回収したりする日常的な管理は、飲食店側で行うことができます。

一方で、大量の油脂や汚れがたまっている場合や、配管まで詰まっている可能性がある場合などは、無理に自分たちだけで対応しないことも大切です。

飲食店でできる基本的な清掃

店舗で行うグリストラップの清掃は、大きく分けると次のような作業があります。

  • バスケットにたまった食材くずを取り除く
  • 水面に浮いている油脂を回収する
  • 底にたまった汚れを取り除く
  • バスケットや取り外せる部品を洗う
  • 槽内の状態を確認する

グリストラップは油脂や食材くずを「消す」設備ではありません。排水から分離したものを内部にためる設備なので、たまったものを定期的に取り除く必要があります。

バスケットだけきれいにしても、水面に油脂が厚くたまっていたり、底に汚れが蓄積していたりすれば、本来の働きを保ちにくくなります。

無理に自分で掃除しないほうがいいケースもある

日常的な清掃で対応できる範囲を超えている場合は、専門業者への依頼を検討したほうが安心です。

たとえば、次のような状態です。

  • 油脂や汚れが大量にたまっている
  • 排水の流れが明らかに悪い
  • 排水管まで詰まっている可能性がある
  • 槽が大きく、安全に作業するのが難しい
  • 自店舗では回収物を適切に処理するのが難しい

特に排水が流れないからといって、棒などを配管へ無理に差し込んだり、大量の水で押し流そうとしたりするのは避けましょう。

グリストラップそのものではなく、その先の排水管に問題が起きている可能性もあります。

グリストラップ清掃の前に準備するもの

掃除を始めてから「あれがない」とならないように、必要なものを先に準備しておくと作業しやすくなります。

店舗で行う基本的な清掃なら、次のようなものを用意しておくと便利です。

  • ゴム手袋
  • 汚れが気になる場合はマスクやエプロン
  • 回収したものを入れる容器
  • 油脂をすくう網やひしゃくなど
  • 底の汚れを回収できる道具
  • ブラシ
  • 清掃用の雑巾やペーパー類

グリストラップの大きさや構造によって使いやすい道具は変わります。

ここでは清掃手順を中心に解説するため、道具の種類や選び方については必要最低限にとどめます。

清掃を始める前に周囲の安全を確認する

床に埋め込まれているグリストラップの場合、蓋を開けると大きな開口部ができます。

営業準備中など、ほかのスタッフが厨房を行き来している時間に掃除する場合は特に注意が必要です。

「今からグリストラップを開けます」と周囲へ声をかけ、作業場所の近くを人が通らない状態にしてから始めましょう。

また、濡れた床は滑りやすくなります。清掃中にこぼれた水や汚れもそのままにせず、足元の安全を確保しながら作業してください。

グリストラップの清掃方法|基本の手順

ここからは、グリストラップを自分で掃除するときの基本的な流れを見ていきます。

製品によって構造は異なりますが、基本は「先に汚れを回収してから、各部分をきれいにする」という考え方です。

手順1|バスケットの食材くずを取り除く

まずは、流入口付近にあるバスケットを確認します。

バスケットには、野菜くず、米粒、麺、肉片など、厨房排水に混ざったさまざまな食材くずがたまります。

バスケットを取り出したら、すぐに中身を排水へ流すのではなく、しっかり水を切って回収します。

網目に細かな食材くずが付着している場合は、ブラシなどを使って落としておきましょう。

このとき、バスケットに穴が開いていないか、変形していないかも一緒に確認しておくと安心です。

手順2|水面に浮いた油脂をすくい取る

バスケットの食材くずを取り除いたら、次は水面を確認します。

グリストラップでは、水より軽い油脂が水面付近に浮きます。白っぽいものや黄色っぽいもの、固まった脂のように見えるものなど、店舗で扱う料理によって状態はさまざまです。

浮いている油脂は、網やひしゃくなどを使って少しずつすくい取ります。

ここで大切なのは、浮いている油脂を水の中へかき混ぜないことです。

グリストラップは油脂を水面へ浮かせて分離する仕組みなので、せっかく分離している油脂を再び水中へ広げてしまわないようにしましょう。

もちろん、回収した油脂をそのまま排水へ流すのも避けます。

手順3|底にたまった汚れを確認する

水面の油脂を取り除いたら、次は槽の底にたまっている汚れを確認します。

バスケットを通り抜けた細かな食材くずなどは、グリストラップの底へ沈んでいきます。

底に汚れがたまっている場合は、すくい取れる道具を使って回収します。

このときも、底にたまったものを勢いよくかき混ぜるのではなく、できるだけ排水と混ざらないように取り除いていきましょう。

設備によっては仕切り板などを取り外さないと確認しにくい場所もあります。無理に部品を外さず、取扱説明書などで構造を確認してから作業してください。

手順4|バスケットや取り外せる部品を洗う

食材くず、浮いた油脂、底の汚れをある程度回収できたら、バスケットや取り外せる部品を洗います。

ブラシを使って、網目や部品に付着している汚れを落としていきましょう。

仕切り板を取り外せるタイプでは、表面に油脂が付着していることもあります。

ただし、グリストラップは製品によって構造が違います。外してはいけない部品まで無理に取り外さないよう注意してください。

取り外した部品は、どこに、どの向きで付いていたのか分からなくならないようにしておくことも大切です。

手順5|槽内の汚れを落とす

大きな汚れや油脂を先に回収したら、槽の内側に付着している汚れも確認します。

壁面などに汚れが付着している場合は、ブラシなどを使って落とします。

ここで注意したいのが、油脂や沈殿物を回収する前に、最初から槽内全体を激しく洗わないことです。

先に浮いた油脂や底の汚れを取り除いておけば、清掃中にそれらを水中へ広げたり、排水側へ流したりするのを防ぎやすくなります。

手順6|部品を元に戻して状態を確認する

清掃が終わったら、取り外したバスケットや仕切り板などを元の位置へ戻します。

仕切り板が正しく取り付けられていないと、排水の流れが変わり、グリストラップ本来の働きに影響する可能性があります。

清掃前にスマートフォンで部品の位置を撮影しておくと、元に戻すときに確認しやすいですよ。

最後に、部品が正しく取り付けられているか、排水の流れに異常がないか、蓋がきちんと閉まるかを確認します。

なお、設備や清掃内容によっては清掃後に水を満たして使用するものもあります。店舗に設置されている製品の取扱説明書や管理方法を確認してください。

グリストラップを掃除するときにやってはいけないこと

グリストラップは「見た目がきれいになれば何をしてもいい」という設備ではありません。

掃除の仕方によっては、本来グリストラップ内で受け止めるはずの油脂を排水管へ流してしまうことがあります。

油脂や汚れを排水へ流さない

一番避けたいのは、たまった油脂や汚れを水でそのまま排水側へ押し流してしまうことです。

グリストラップは、油脂や食材くずを排水から分離して、排水管や下水道へ流れ込む量を減らすための設備です。

掃除するときに油脂を排水へ流してしまっては、グリストラップを設置している意味が薄れてしまいます。

油脂や汚れは「流してなくす」のではなく、「すくって回収する」と考えておきましょう。

油脂と沈殿物をむやみにかき混ぜない

水面に油脂が浮き、底に汚れが沈んでいる状態なら、すでにある程度分離できています。

その状態で槽内を最初から激しくかき混ぜると、油脂や沈殿物が水中へ広がってしまいます。

まずは浮いているもの、沈んでいるものをそれぞれ回収し、その後に必要な部分を洗う順番にすると作業しやすくなります。

油脂を流すための処理剤を使わない

「油を細かくすれば排水へ流しても大丈夫なのでは?」と思うかもしれませんが、注意が必要です。

油脂を乳化・分散させて排水として流すタイプの油脂処理剤は、グリストラップ本来の油脂を分離する働きを妨げる可能性があります。

油脂を排水へ流すために薬剤を使用するのではなく、グリストラップ内で分離された油脂は回収することが基本です。

通常の清掃でどのような洗剤を使えばいいのかについては、洗剤の記事で詳しく解説します。

ばっ気装置などを自己判断で後付けしない

グリストラップの中へ空気を送り込めば汚れが分解されそうに感じるかもしれません。

しかし、ばっ気によって槽内の油脂がかき混ぜられると、分離していた油脂が排水側へ流れ出すおそれがあります。

グリストラップ本来の構造を自己判断で変更するのは避けましょう。

清掃で取り除いた油脂や汚れはどうする?

グリストラップから取り除いた食材くず、油脂、底にたまった汚れは、そのまま排水へ戻してはいけません。

特に油脂や槽内から回収した汚れについては、事業系の廃棄物として適切な処理が必要になる場合があります。

処理方法は回収したものの種類や地域のルールなどによって確認が必要なため、「全部まとめて普通のゴミへ捨てればいい」と自己判断しないようにしましょう。

店舗の所在地を管轄する自治体の案内を確認し、必要に応じて適切な処理業者へ相談してください。

グリストラップから出た汚泥や油脂の扱いについては、別の記事で詳しく解説します。

グリストラップ清掃についてよくある質問

グリストラップの水は全部抜いて掃除するの?

日常的な清掃で、毎回すべての水を抜く必要があるとは限りません。

基本的には、バスケットの食材くず、水面に浮いた油脂、底にたまった汚れなどを適切に回収します。

ただし、グリストラップの構造や必要な清掃内容によって作業方法は変わるため、設置されている製品の取扱説明書や管理方法を確認してください。

バスケットのゴミを捨てるだけではダメ?

バスケットの清掃だけでは十分とはいえません。

バスケットは大きな食材くずを受け止めますが、油脂は水面に浮き、細かな汚れは槽の底へ沈んでいきます。

そのため、バスケットだけでなく、水面や槽内の状態も確認することが大切です。

グリストラップは洗剤を使って掃除してもいい?

使用する洗剤や使い方には注意が必要です。

特に、油脂を分解・乳化させてそのまま排水へ流すことを目的とした処理剤は避ける必要があります。

グリストラップ清掃に使う洗剤については、洗剤の選び方を解説する記事で詳しく紹介します。

グリストラップはどのくらいの頻度で掃除する?

バスケット、浮いた油脂、底の汚れ、槽内では、確認や清掃が必要になるタイミングが同じとは限りません。

また、店舗で扱う料理や排水量、油脂の量によっても汚れ方が変わります。

具体的な目安については、「グリストラップの清掃頻度」の記事で場所ごとに詳しく解説します。

まとめ|グリストラップは汚れを流す前に回収するのが基本

グリストラップを自分で掃除するときは、見えている食材くずだけを取り除けば終わりではありません。

基本的な流れは、バスケットの食材くずを取り除く→水面の油脂を回収する→底にたまった汚れを取り除く→部品や槽内を清掃するという順番です。

特に覚えておきたいのは、グリストラップ内の油脂や汚れを水で排水側へ押し流さないことです。

先に回収できるものを取り除いてから清掃すると、油脂や汚れを排水へ流してしまうのを防ぎやすくなります。

また、油脂や汚れが大量にたまっている場合や、排水管の詰まりが疑われる場合などは、無理に店舗だけで対応しないことも大切です。

清掃方法を覚えたら、次は「どこを、どのくらいの間隔で掃除すればいいのか」も確認しておくと、グリストラップを管理しやすくなります。

コメント

タイトルとURLをコピーしました