飲食店の厨房では、毎日掃除しているつもりでも、排水溝に食材くずや油汚れ、ぬめりが残ってしまうことがあります。
「営業後に水で流しているけれど、これだけで大丈夫?」「排水溝のどこまで掃除すればいい?」と迷うこともありますよね。
飲食店の排水溝掃除では、目に見えるゴミを取るだけでなく、フタや目皿、ゴミ受け、排水溝の内側など、汚れが付着しやすい場所を分けて掃除することが大切です。
また、飲食店では調理や食器洗浄などによって油脂を含んだ排水が発生するため、排水溝だけでなくグリストラップの状態も確認しておきたいところです。
この記事では、飲食店の排水溝を掃除する基本的な手順から、油汚れをためないためのポイント、グリストラップとの関係まで分かりやすく解説します。
飲食店の排水溝はなぜ汚れやすい?
家庭のキッチンと比べて、飲食店の厨房では大量の食材や調理器具、食器を扱います。
そのため、排水溝にもさまざまな汚れが入りやすくなります。
食材くずが流れ込みやすい
調理中に出た野菜くずや米粒など、小さな食材くずが排水口付近へ落ちることがあります。
大きなゴミは取り除いていても、細かなものまで水と一緒に流してしまうと、ゴミ受けや排水経路などにたまる原因になります。
まずは水で流す前に回収できるものを取り除くことが基本です。
油脂が付着しやすい
飲食店では、フライパンや皿、調理器具などに付着した油脂が厨房排水へ混ざることがあります。
大量の油を直接流していなくても、日々少しずつ流れた油脂が排水溝の内側などに付着して汚れにつながることがあります。
汚れが残るとぬめりが発生しやすい
厨房の排水溝は水分が残りやすく、食材由来の汚れや油脂も入りやすい場所です。
そのままにすると、排水溝の内側やフタの裏などにぬめりが目立つようになることがあります。
表面だけを見るのではなく、取り外せる部品や見えにくい部分も確認することが大切です。
飲食店の排水溝掃除で確認したい場所
「排水溝を掃除する」といっても、確認する場所は一つではありません。
店舗の設備によって構造は異なりますが、次のような場所を順番に確認してみましょう。
排水口・目皿
最初に確認したいのが、シンクなどから水が流れ込む排水口周辺です。
食材くずが残っていないか、目皿に汚れが付着していないかを確認します。
排水溝のフタ
厨房床の排水溝にフタが設置されている場合は、表面だけでなく裏側も確認します。
取り外せる構造なら、設備の扱い方に従って外し、付着した汚れを落とします。
排水溝の内側
排水溝の側面や角には、油汚れやぬめりが残ることがあります。
ブラシなどを使い、手が届く範囲を清掃します。
ただし、排水管の奥まで無理に道具を押し込む必要はありません。
ゴミ受け・バスケット
ゴミ受けが設置されている場合は、食材くずがたまったままになっていないか確認しましょう。
中身を取り除くだけではなく、ゴミ受け自体に付着した油汚れやぬめりも清掃します。
グリストラップ
飲食店では、厨房排水に含まれる油脂や食材くずなどを下水へ流れにくくするため、グリストラップが設置されている場合があります。
排水溝をきれいにしていても、グリストラップのバスケットに食材くずがたまっていたり、水面に油脂が浮いていたりすれば、こちらも管理が必要です。
ただし、グリストラップの清掃方法は排水溝掃除とは異なるため、この記事では後ほど確認するポイントだけ紹介します。

飲食店の排水溝を掃除する基本手順
排水溝の構造は店舗によって異なりますが、基本は「固形物を取る→外せる部品を外す→付着した汚れを落とす」という順番で進めます。
1.大きな食材くずやゴミを取り除く
最初から大量の水を流すのではなく、目に見える食材くずやゴミを先に取り除きます。
排水口周辺やゴミ受けに残った固形物をそのまま流すと、排水経路の別の場所へ移動するだけになってしまいます。
回収できるものは、できるだけ先に取り除きましょう。
2.フタや目皿など外せる部品を取り外す
排水溝のフタや目皿、ゴミ受けなど、取り外せる部品があれば外して状態を確認します。
無理に外すのではなく、店舗設備の構造や取り扱い方法に従って作業してください。
3.ブラシで油汚れやぬめりを落とす
排水溝の内側に付着した汚れを、ブラシなどで落としていきます。
特に角や段差、フタが重なる部分などは汚れが残りやすいため、確認しながら掃除しましょう。
洗剤を使用する場合は、対象となる設備や素材に使用できるものか、製品表示を確認して使います。
4.取り外した部品も洗う
排水溝本体だけを掃除して、フタや目皿をそのまま戻してしまうと、部品側に汚れが残ります。
フタの裏側、目皿、ゴミ受けなども確認し、付着した汚れを落としておきましょう。
5.残った汚れを確認して元に戻す
最後に、取り切れていない食材くずや汚れがないか確認します。
清掃で集めた油脂や固形物を、大量の水を使ってそのまま排水側へ押し流すのは避けましょう。
外した部品を元に戻し、設備に異常がないことを確認して終了です。
飲食店の排水溝はどのくらいの頻度で掃除する?
飲食店の排水溝は、店舗によって汚れ方が大きく異なります。
揚げ物を多く扱う店と、油をほとんど使用しない店では、油汚れの付き方も同じではありません。
営業後に汚れを確認する
食材くずや目立つ汚れについては、営業後など日常の清掃時に確認しておくと、汚れを長期間ためにくくなります。
「○日に1回なら大丈夫」と決めて放置するのではなく、実際の汚れ方を見ることが大切です。
汚れやすい部分は店舗ごとに頻度を調整する
営業時間、提供する料理、調理量、排水設備などによって、必要な清掃頻度は変わります。
汚れがたまりやすい場所が分かってきたら、その部分を重点的に確認するなど、自店舗に合った清掃方法に調整しましょう。
排水溝だけでなくグリストラップも確認する
排水溝を日常的に掃除していても、グリストラップの管理ができていなければ、油脂や食材くずなどがたまっていきます。
排水溝とグリストラップをまったく別の設備として考えるのではなく、厨房排水を管理する一連の設備として確認することが大切です。
排水溝掃除で油汚れをそのまま流さない
飲食店の排水溝掃除で特に注意したいのが油脂です。
大量の油を排水口へ流さない
油は「水と一緒なら流しても大丈夫」と考えず、できるだけ排水へ流さないことが基本です。
調理器具や食器に多くの油が残っている場合は、洗浄する前にできる範囲で取り除いておくと、排水側へ流れる油脂を減らせます。
固形物は先に回収する
排水溝をブラシで掃除するときも、大きな食材くずなどは先に回収しましょう。
目に見える汚れを水で奥へ押し流すのではなく、取れるものを取ってから付着汚れを落とすほうが管理しやすくなります。
グリストラップにたまった油脂も確認する
グリストラップを設置している店舗では、水面に油脂がたまっていないかも確認します。
排水溝をきれいにしても、グリストラップ側に油脂がたまっていれば、そちらの清掃も必要です。
ただし、排水溝の油汚れを落とす作業と、グリストラップに浮いた油脂を回収する作業は同じではありません。それぞれの場所に合った方法で管理しましょう。
排水溝を掃除しても汚れや臭いが気になるときは?
排水溝をきれいに掃除したのに、臭いが残る、水の流れが悪いと感じる場合は、見えている排水溝以外に原因がある可能性もあります。
グリストラップを確認する
まず確認したいのがグリストラップです。
バスケットに食材くずがたまっていないか、水面に油脂が多く浮いていないか、底部に汚れがたまっていないかなどを確認します。
グリストラップの清掃を長期間行っていない場合は、排水溝だけを掃除しても厨房排水全体の管理としては十分でないことがあります。
排水管側に原因がある可能性もある
排水溝やグリストラップを確認しても水の流れが悪い場合は、その先の排水管側に問題が起きている可能性もあります。
ただし、外から見ただけで原因を特定するのは難しいため、「流れが悪い=グリストラップが原因」と決めつけないことが大切です。
自店舗で対応できない場合は清掃業者へ相談する
汚れが大量にたまっている、排水の流れが改善しない、どこに原因があるのか分からないといった場合は、無理に自店舗だけで対応せず清掃サービスへ相談する方法もあります。
「排水溝だけを依頼すればいいのか」「グリストラップなども確認したほうがいいのか分からない」という場合は、清掃についてまとめて相談できるKirei Oneも選択肢のひとつです。依頼前に、希望する作業が対応範囲に含まれるか確認しましょう。
飲食店の排水溝掃除で注意したいこと
排水溝を清潔に保つためには、汚れを落とすだけでなく「奥へ流さない」「無理な作業をしない」という考え方も大切です。
食材くずを水で押し流さない
排水口周辺に残った食材くずを大量の水で流すと、見えなくなっただけで排水経路の先へ移動している場合があります。
回収できる固形物は、先に取り除きましょう。
油脂をそのまま排水へ流さない
使用済みの油はもちろん、調理器具などに多く残った油脂も、できるだけ排水へ流さないようにします。
「グリストラップがあるから油を流しても大丈夫」という考え方は避けましょう。
洗剤を多く使えばきれいになるとは限らない
油汚れが落ちにくいからといって、必要以上に洗剤を使用するのはおすすめできません。
洗剤ごとに用途や使用量が異なるため、製品表示に従って使用します。
また、グリストラップ内の油脂を乳化・分散させて下流へ流すような使い方は、通常の表面清掃とは別に考える必要があります。
無理に排水管の奥まで掃除しない
目に見える排水溝の清掃と、排水管内部の詰まり除去は別の作業です。
長い棒などを無理に差し込んで作業すると、設備を傷めたり、かえって異物を奥へ押し込んだりする可能性があります。
自店舗で原因を確認できない場合は、無理をしないようにしましょう。
清掃用品は厨房作業用と分けて管理する
排水溝に使用するブラシ、バケツ、手袋などは、調理や食品を扱う用品と分けて管理します。
清掃専用だと分かるようにしておけば、スタッフが誤って別用途に使うことも防ぎやすくなります。

排水溝だけでなくグリストラップも清潔に保とう
飲食店の厨房では、目に見える排水溝だけをきれいにすれば終わりとは限りません。
設備によって構造は異なりますが、厨房から出た排水は、排水口や排水溝を通り、グリストラップなどを経由してその先へ流れていきます。
そのため、日常清掃では「どこが汚れているか」を排水経路全体で考えることが大切です。
たとえば排水溝はきれいなのにグリストラップのバスケットに食材くずがたまっていれば、バスケット側の清掃が必要です。
水面に油脂がたまっていれば油脂を回収し、底部に汚れが多い場合はその状態も確認します。
逆に、排水溝とグリストラップを清掃しても水の流れが改善しない場合は、その先の排水管など別の場所も考える必要があります。
排水溝だけを毎日なんとなく洗うのではなく、排水口・排水溝・グリストラップをそれぞれ確認する習慣をつけておくと、汚れの変化にも気づきやすくなります。
飲食店の排水溝掃除についてよくある質問
飲食店の排水溝は毎日掃除したほうがいい?
食材くずや目立つ汚れについては、営業後など日常の清掃時に確認し、長期間放置しないことが大切です。
ただし、必要な清掃頻度は業態や調理量、設備によって異なります。「すべての飲食店が一律に○日に1回」と考えるのではなく、自店舗の汚れ方を確認しながら管理しましょう。
排水溝の油汚れはどう掃除する?
まず食材くずや回収できる油汚れを取り除き、その後、設備に使用できるブラシや洗剤などで付着汚れを落とします。
最初から大量の水で油や固形物を奥へ流さないことがポイントです。
排水溝に熱湯を流してもいい?
油汚れを落とすために熱湯を流したくなることがありますが、排水設備や配管に使われている材質によって適した温度などは異なります。
「熱いほど油が落ちる」と考えてむやみに熱湯を流すのではなく、設備や使用する清掃用品の仕様を確認してください。
排水溝を掃除しても水の流れが悪いのはなぜ?
排水溝以外に、グリストラップやその先の排水管などで流れが悪くなっている可能性があります。
原因は一つとは限らないため、見える範囲を清掃しても改善しない場合は、無理に排水管の奥を触らず専門業者への相談も検討しましょう。
飲食店の排水溝掃除は業者に頼める?
店舗で対応しにくい汚れや排水不良などは、清掃サービスへ相談する方法があります。
依頼する場合は、排水溝、グリストラップ、排水管など、どこまでが作業対象になるのかを事前に確認しておくと安心です。
まとめ|飲食店の排水溝は汚れをためないことが大切
飲食店の排水溝掃除では、見える場所を水で流すだけではなく、食材くずを先に取り除き、フタや目皿、ゴミ受け、排水溝の内側などを確認しながら清掃することが大切です。
特に飲食店では油脂を含んだ排水が発生しやすいため、油や固形物をできるだけ排水へ流さないようにしましょう。
そして忘れたくないのがグリストラップです。排水溝をきれいにしていても、グリストラップに食材くずや油脂、汚れがたまっている場合は、そちらも清掃する必要があります。
排水溝を掃除しても臭いや流れの悪さが改善しない、自店舗ではどこまで対応すればよいか分からないという場合は、無理に作業を続けず清掃サービスへ相談するのも一つの方法です。
排水溝だけでなく、その周辺設備まで含めて清掃について相談したい場合は、希望する作業内容を伝えたうえでKirei Oneに対応範囲を確認してみてください。


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